「2週間後から札幌支店へ行って」
辞令は突然やってくる。
いつも異動かもしれないとビクビクしている。
異動先はたいてい予想だにしない場所。
そんな全国の転勤族のみなさんこんにちは!私もほぼ全都道府県に支店への全国転勤がある夫の妻、いわゆる転妻で北海道から九州までを経験しています。同じ境遇のみなさんの不安をやわらげるため、経験と最新情報をもとにまずは北から、今回は「札幌転勤」について徹底解説します。南国出身のため雪にも慣れていないし、そもそも北海道って旅行で行くところじゃん!と辞令が出た直後は心臓がバクバクとても戸惑いました。なんせ子どもも二人います。ぜひ必要な部分だけ参考にしてください!
札幌転勤!移住前に知っておきたい基本情報

札幌転勤|みんなが抱く不安
だいたいの方が人生の中で北海道に住むことになるなんて思ってもいなかったでしょう。私もその一人。東京以北へは住んだことがなく、初めての雪が降る地域ということでいつも以上に緊張感がある転勤でした。多くの方は下記のような不安を感じるのではないでしょうか?
「札幌ってやっぱり寒いの!?」
「おすすめの居住エリアや学区は?」
「おすすめの幼稚園・保育園は?」
「車は4駆に買い替えるべき?」
「とにかくやっていけるか不安!」
安心してください。札幌転勤は大当たり!「札幌転勤族は2度泣く」という言葉はご存知でしょうか?辞令が出た当初は泣く泣く引っ越したものの、次の辞令が出る頃には離れがたくなってまた号泣する人が多いことから言われるようになった言葉です。結局札幌に家を買って終の棲家にする人まで…とにかく大変魅力的な街なのです。
札幌ってどんな街|街と自然の融合都市
札幌は日本最北の政令指定都市で、北海道の政治、経済、文化の中心地です。札幌駅や大通公園周辺は大都市らしいビルが立ち並びデパートや商業施設も多い繁華街です。一方少し車を走らすと雄大な大自然が広がっていて、冬にスキーが楽しめる藻岩山やクラーク博士像で有名な羊ヶ丘展望台、道内屈指の人気温泉地である定山渓温泉もあります。公園の数や林野の数も全国1位で、都会暮らしがしたいけど自然の中で子育てをしたい、キャンプやウィンタースポーツを楽しみたいという方にぴったりな街です。
基本情報
場所:石狩平野の南西部(左上のくびれている辺り)
緯度:北緯43.05(フランス・マルセイユ、ロシア・ウラジオストクとほぼ同緯度)
面積:東京都23区の2倍弱
人口:1,973,329人/2021年10月時点(国内4位)
10区:中央区、北区、東区、西区、南区、豊平区、白石区、厚別区、手稲区、清田区
札幌の四季|夏の暑さ、冬の寒さは?

春
札幌は春が長いです。だいたい4月~6月頃までは春の気候が続きます。寒暖差がはげしく薄手のコートはしばらく出しておく必要があるでしょう。5月下旬になると名物のライラックが美しく咲き誇り、大通公園ではお祭りも開かれます。梅雨はなく蝦夷梅雨とよばれる雨が降りやすいシーズンが少しあります。蝦夷梅雨があけた6月下旬頃から半袖を着始めます。

夏
夏は本州とは異なり湿度が低く爽やかです。とは言っても近年では年に数回35℃を記録したり、25℃を超える夏日が続いたりとクーラーを設置するご家庭も増えてきています。住まいを探す際にはクーラーが設置できるかも考えて決めることをおすすめします。朝晩はそれほど暑くないのでリビングだけでもあると嬉しいですね。

秋
秋になると急激に気温が下がります。9月には薄手の長袖を着るようになり、10月は朝晩が大変冷え込み下旬には初雪が降る年もあります。11月になるとコートやセーターが必要になり、朝晩は氷点下を下回る日もあります。秋は寒暖差も激しいため重ね着をして体温調整できるような服装がおすすめです。

冬
札幌の冬はとにかく寒い!12月~3月の平均気温は氷点下となります。晴天の日は少なく雪(時々雨)が降る日が続きます。その分屋内の空調は温かく設定されているため、屋内外の寒暖差が大きいです。簡単に調整できる服装をしましょう。もちろん積雪もして一面雪景色となるので、滑りづらい靴を履く必要があります。
札幌家探し|ポイント・おすすめ人気エリア
札幌の家探しで注意したいポイント

ライフスタイルや予算によって希望の立地や間取りは変わってくるかと思います。しかし雪が積もる北海道だからこそ家を決める前に重視してほしい、検討してほしいポイントをお伝えします。
駅から徒歩7分圏内
札幌の冬は最高気温が氷点下となることが日常で、先に記載したとおり積雪があります。寒い日には路面が凍結していてスノーシューズを履いても滑ることもしばしば。首都圏であれば徒歩15分くらいまでは許容範囲だったかと思いますが、滑りやすい雪道を極寒の中歩くことは想像以上に大変です。雪道や寒さに慣れていないのであれば理想は「徒歩5分圏内」ですが、選択肢が狭まるので「徒歩7分圏内」でさがすと良いでしょう。もし大きなターミナル駅に住む場合は「徒歩10分圏内」まで広げて探すのもOKです。札幌駅や大通駅などの主要駅周辺であれば除雪作業が優先的にされていることが多いので、雪道も比較的歩きやすいことが多いです。
また、沿線にこだわりがないのであれば地下鉄沿線をおすすめします。雪による遅延が少ない上、極寒の冬も暖かいホームで電車待ちができるからです。
暖房器具は灯油がお財布にやさしい!

札幌の家の多くは暖房器具が予め設置されています。主な種類は3種類で「灯油」「都市ガス」「プロパンガス」の順に価格が抑えられます。冬になると常時暖房をつけることになるため、1か月の暖房費は馬鹿になりません。単身向けの1DKでも灯油とプロパンガスでは月に1万円程の差額が発生します。リモートワークなどで家にいる時間が長い方は特に押さえておきたいポイントです。
駐車場の真上の物件は避ける
駐車場の真上の物件は、冬になると冷気が床から伝わってきて冷え込みやすくなります。日中を仕事で不在にする場合は、日が暮れた帰宅後に部屋が暖まるまでかなりの時間を要します。人気の角部屋よりも上下左右に人が住んでいる部屋の方が寒さ対策には向いています。また、建物の構造も木造より鉄筋コンクリートの方が気密性が高く暖かい部屋を保てます。
家や駐車場の雪かきは必要かチェック
札幌の冬は積雪があり、2022年は例年見ないほどの大雪でした。戸建ての場合は玄関前や屋根の雪かきが必要になるため、雪に慣れていない場合はマンションやアパートを選びましょう。どうしても戸建てに住みたい場合は除雪した雪を置くスペースがあるかも要チェック。道路に捨てることはできないので、敷地内に空きスペースがあるかも注意してください。駐車場についても屋内駐車場や管理人さんが雪かきをしてくれる物件が安心です。通勤や幼稚園の送迎等、日常的に車を利用する場合は雪かきをする時間分早く動かないといけないので注意が必要です。駐車場の日常的な雪かきは平均30分~1時間、旅行などで数日不在の間に大雪が降ると3時間以上を要します。どうしても屋外駐車場になる場合でも、せめてロードヒーティングがあるかどうかを確認しましょう。車上と前面道路の雪かきは必要ですが、車が埋もれる心配はほとんどありません。
浴室乾燥は絶対ほしい!
札幌の冬は洗濯物を外干しできません。春秋も想像以上に風が強いため全て洗濯ばさみを利用しないと少し飛ばされる不安があります。夏になると外干しをする家庭が増える印象ですが、家探しの際は部屋干しすることを前提に設備や広さをチェックしましょう。浴室乾燥機がついていれば基本的には問題ありませんが、大きな布団を干す場合や浴室乾燥機がついていない場合は部屋干しできるスペースがあるか確認しておきましょう。浴室乾燥機がついている場合でも、補助的に洗濯乾燥機の購入をおすすめします。こどもがいると洗い物も増えるため、洗濯乾燥機では正直追いつきません…泣。
クーラーを設置できるか要チェック
数年前までの札幌の夏は25℃以上になる日は少なかった為クーラーがない家が多いです。クーラーの通気口すらないのが古い物件ではお決まりです。しかしそんな札幌も近年では30℃以上の夏日が増えてきました。夜は扇風機で何とか我慢できても、日中は熱中症にならないようクーラーで室温を下げないと快適には過ごせません。せめてリビングだけでもクーラーがある、もしくは設置できる物件を選びましょう。
転勤族に人気!札幌おすすめエリア ~単身者編~
単身者が抑えたいポイントは「勤務先までのアクセスがよいか」「駅周辺の買い物・飲食スポット」の2点だと思います。頻繁に出張へ行く際はJR沿線が新千歳空港まで1本でいけて便利。そうでない場合は寒い冬も屋内で電車待ちができる地下鉄沿線で予算と相談しながら決めるとよいでしょう。
琴似エリア(西区)

地下鉄東西線「琴似」駅、JR「琴似」駅と2路線利用可能で、バスターミナルもあるため交通の便は非常に良いです。琴似駅周辺はスーパー、ショッピングセンター、コンビニ、ドラッグストア、飲食店、病院と何でもあります。24時間営業のお店もあるため、帰宅が遅くなっても買い物や外食をして帰ることができます。区役所なども公共施設も地下鉄駅から徒歩スグのところにあるため、転入手続きなども比較的スムーズに行うことが可能です。琴似エリアは転勤族に人気のエリアで学生さんよりは社会人の方が多く住んでいます。ファミリー層も多いですが、乳幼児がいるご家庭よりは大きな子どもがいるご家庭や単身者により好まれている印象です。とにかく便利に生活したいという方におすすめのエリアです。
バスセンター前エリア(中央区)

地下鉄東西線「バスセンター前」駅が最寄で、札幌駅、大通、すすきのへも徒歩20分圏内のエリアです。近年再開発によりサッポロファクトリーという映画館も入っているような大型商業施設ができました。近隣には二条市場という水産物や青果を扱う市場があるため、都会らしいショッピングセンターだけでなく札幌の地元感も味わうことができます。駅名の通り大型バスターミナルもあり、道内各地へ向かう長距離バスも利用できます。周辺には大きな公園も充実しているためファミリー層にも人気がありますが、中心地に近いため幼稚園や保育園が少なく園庭がない園も多いです。少し離れてはしまいますが、バス送迎範囲には含まれていることが多いので、園探しの時には合わせてバス送迎範囲も確認しておきましょう。
西11丁目~西28丁目エリア(中央区)

人気の地下鉄東西線沿線のエリアです。「西11丁目」駅は大通公園の西の端に隣接するオフィス街です。市電の「中央区役所前」駅と2路線利用できるのも嬉しいポイントです。大通駅までは大通公園をまっすぐ歩けばすぐに着き、すすきのや札幌駅までも歩ける距離なので終電を気にせず夜の札幌の街も楽しむことができます。「西18丁目」駅は西11丁目駅と円山公園駅の間に位置するエリア。北海道立近代美術館や学校があり、飲食店も多い文化的な駅です。(円山公園駅についてはファミリー編に詳しく記載があります。)「西28丁目」駅はマンションが立ち並ぶ住宅街です。商業施設も多い都市型の住宅街という表現が適しているかと思います。西11丁目駅や人気の円山公園より家賃を抑えつつ、主要駅へのアクセスも良いことから人気が高い駅となっています。円山公園や北海道神宮へも徒歩10~15分でアクセスできるので、自然も身近にほしいという方にもおすすめのエリアです。
地下鉄南北線ノースエリア(北区・東区)

地下鉄南北線「さっぽろ~麻布」駅のエリアです。南北線は札幌駅、大通駅、すすきの駅と主要駅に通じているため利便性の高い沿線となっています。北大東側に隣接する「北12条~北24条」駅周辺は徒歩または自転車で札幌駅までアクセス可能な好立地ですが、学生街のため物価も安く、家賃も比較的抑えることができるおすすめエリアです。さらに北上して地下鉄南北線始発の「麻布」駅も人気があります。始発駅なので座って通勤できることはもちろん、麻布駅周辺までいくとJR札沼線「新琴似」駅と2路線利用が可能となり、飲食店なども多い賑わいのあるエリアとなります。駅から10分程歩き東区に入ったあたりの創成川イーストと呼ばれるエリアもここ数年人気がでてきました。生活費は抑えたいけど、立地も街の利便性もあきらめたくないという方にうってつけのエリアです。
転勤族に人気!札幌おすすめエリア ~ファミリー編~
家族で引っ越す場合は、駅周辺の利便性だけでなく子育てしやすい環境も重視したいですね。ここでは転勤族の受け入れにもなれていて、教育水準が高い4つのエリアをご紹介します。
円山・宮の森エリア(中央区)

円山小学校や宮の森小学校がある地下鉄東西線「円山公園~二十四軒」駅が最寄のエリアです。札幌で高級住宅街といえばこのエリアとなります。駅周辺はマンションが立ち並び、転勤族の方が多く住むエリアです。駅から離れた動物園周辺のエリアには医者や弁護士など富裕層の豪邸が立ち並んでいます。東京でいう世田谷、関西でいう芦屋、福岡だと百道浜といった雰囲気のエリアです。駅周辺はおしゃれな個人店やスーパーが多く、円山公園駅にはマルヤマクラスという小規模なショッピングセンターもあります。食べログで上位の飲食店も多数あるので、食通の方にもおすすめです。実は大通駅に次いで子どもの習い事のレパートリーが豊富にあるのもこのエリア。徒歩圏内であれば同じ学校のお友達も多く、親子共に同じ学校の友達ができそうで嬉しいですよね。また、冬は札幌藻岩山スキー場がすぐ近くにあるので北海道の自然を満喫することもできます。繫華街というよりは閑静な住宅地で街全体がおしゃれな雰囲気に包みこまれています。オシャレで落ち着いた環境で教育熱心な方が多い方々と共に子育てをしたい方に大変おすすめのエリアです。
バスセンター前エリア(中央区)

地下鉄東西線「バスセンター前」駅が最寄で、札幌駅、大通、すすきのへも徒歩20分圏内のエリアです。近年再開発によりサッポロファクトリーという映画館も入っているような大型商業施設ができました。近隣には二条市場という水産物や青果を扱う市場があるため、都会らしいショッピングセンターだけでなく札幌の地元感も味わうことができます。駅名の通り大型バスターミナルもあり、道内各地へ向かう長距離バスも利用できます。周辺には大きな公園も充実しているためファミリー層にも人気がありますが、中心地に近いため幼稚園や保育園が少なく園庭がない園も多いです。少し離れてはしまいますが、バス送迎範囲には含まれていることが多いので、園探しの時には合わせてバス送迎範囲も確認しておきましょう。ただし、園庭はないもののインターナショナル保育園が複数あるので、英語教育に力を入れたい方にはとても人気のエリアです。園庭がない園では毎日公園へ行ったり、イベントがあるとお散歩がてら見学へ行ったりする園が多いので、園庭がなくても一日中屋内で過ごすことはありません。
札幌・桑園エリア(北区・中央区)

北大周辺の教育熱心な大学関係者が多く住む、JR「札幌~桑園」駅が最寄のエリアです。JRで新千歳空港や小樽へ、地下鉄南北線で大通やすすきのへ一本で行くことができ、バスも利用できるため交通の利便性がとても高いです。札幌駅から大通やすすきのへは、チカホという地下道を通って歩いて行けます。チカホ内は冬は上着を脱ぎたくなるほど温かく、商業施設やイベントも頻繁に開催される賑わいのある地下通路なので、歩いて2駅先のすすきのまで行くことも苦ではありません。札幌駅周辺は大企業が集まっているため転勤族や大学関係の外国人ファミリーも多く住んでいます。札幌駅には駅ビルや百貨店、ヨドバシカメラ等の商業施設が集まっており、桑園駅にはイオン、札幌駅から15分ほど行くとアリオもあるため都市部でありながら意外と日常の買い物に困りません。遊具が充実した大型の公園はありませんが北大内の芝生と小川が流れるエリアでは遊びにきた園児もよく見かけ、少し歩けば遊具が充実しイベントやイルミネーションも楽しめる大通公園があります。日中でも東京ほど交通量は多くなく、歩道もかなり広いので通学も安心です。東京や大阪等の大都市から引っ越してきた方には生活のギャップが少ない筆者おすすめのエリアです。
新さっぽろエリア(厚別区)

札幌駅に近そうな名前ですが意外と離れた場所にある近年開発が進んできたエリアです。JR「新札幌」駅と地下鉄東西線「新さっぽろ」駅の2路線が利用できます。駅から徒歩圏内であれば駅隣接のショッピングセンターや公共施設もそろっているため生活の利便性はとても良いです。2023年11月末には複合型ショッピングセンター「BiVi新さっぽろ」もOPEN。水族館や科学館も駅から徒歩1分の距離にあり、車で少し郊外へ出ると冬には子どものスキーの練習ができるような大型の公園がたくさんあります。札幌の中心地からは少し離れるため円山エリアや札幌エリアに比べると家賃も安くコスパが良い点が魅力です。厚別区全体ではそれほど教育熱が高くない印象ですが、新さっぽろ駅周辺についてはタワーマンションの建設ラッシュに伴って教育熱心なご家庭が増えてきています。家賃を抑えつつ、生活利便性の高いエリアに住みたい方にはとてもおすすめのエリアとなっています。
札幌子育て事情

「子連れでの転勤はとにかく気苦労が多い。」転妻である筆者の感想です。乳幼児のうちはある程度親の頑張りやライフスタイルを変えることで解決できることもありますが、転勤先は北海道の札幌。雪国を経験したことがない方からすると、冬の過ごし方は?登園は?病院は?と不安がつきもの。成長すれば心配事が減るわけでなく、更に学校選びや方言の違いでいじめられないか等。物理的問題解決や親が何とかすればOKということではなくなり、より心配事も複雑化してきます。住みやすい街「札幌」でせっかく子育てをする機会を得たのなら、ぜひのびのびと親子ともに最善の選択ができるよう基本的な子育て事情をご紹介します。
幼稚園・保育園

共働きのご家庭は、転勤前から保育園に入れるかが悩みの種かと思います。東京都に比べると待機児童は比較的すくないですが、それでも人気の札幌市。中央区など都心に近づくほど待機児童も多く、園の数自体が少ない傾向にあります。また、3歳児以上になると幼稚園やこども園へ入園し、新2号認定で預かり保育を利用する方が多いようです。こちらでは幼稚園や保育園に入園するための基本情報をお伝えします。
保育認定
札幌市では月64時間以上の勤務で保育2号・新2号・3号認定をもらうことができます。首都圏だと月48時間以上で認定をもらえる自治体もあると思うので、認定に必要な時間に注意が必要です。申請は各区役所で行う必要があります。市内であれば区をまたいだ園へ入園することも可能です。札幌市ではインターナショナルプリスクールも認可保育園になっていることが特徴です。英語保育の園、教育系の園、ロハスな雰囲気漂うのびのび園など幼保どちらも特徴がはっきりとした園が多く、人気な園はすぐに定員となるため転勤が決まった時点で問い合わせをしておくと安心です。詳細は各区役所へお問い合わせください。
料金
料金は3歳以上から幼保無償化の対象となりますが、給食費と特定保育料で毎月1~1.5万円前後別途かかる園が多いです。送迎バスを利用する場合はこちらにバス代が追加されます。都内では完全無料の自治体が一般的なので驚かれるかもしれませんが、全国的にはこちらがスタンダードです。別途課外保育を利用される場合はそちらの料金も必要となります。詳細は各園へ直接お問い合わせください。
登園
幼稚園ではバスを運行している場合が多いですが、送迎エリアは事前に確認することが必要です。保育園の場合は登降園時間がバラバラなため、親の送り迎えが必要となります。中央区の園では駐車場がない場合が多いので車送迎をする場合は事前に確認が必要となります。また、2021年度は例年にない大雪のため道がかなりせまく、雪道の運転になれていないと車の送迎が難しいという声もありました。ペーパードライバーの方や雪道の運転に自信がないかたは、公共交通機関でアクセスが可能かも合わせて確認しておきましょう。徒歩通園の場合でベビーカー利用を想定している場合は、冬はベビーカーが利用できないので要注意!乳幼児はソリに乗せるのですが、これがまたまた大変…。ご自身の登園スタイルをイメージして園選びをすることがとても大切です。
小学校・中学校で人気の学区

お子さんがいるご家庭が引っ越しをするときに無視できないのが学区です。将来に大きく影響を与える可能性があるので、できるかぎり評判がよく転校生にも慣れている学校へ通わせたいのが親心。人気の小学校は中央区と北区に集中している傾向にあるようです。中学は人気小学校が含まれる校区がやはり評判が良いようなので、今回は人気の小学校をご紹介します。ちなみに高校は北・南・西高校が偏差値の高い進学校のようです。
転勤族に人気の小学校
■円山小学校・宮の森小学校(中央区)
円山エリアに位置する小学校です。転勤族が多いため受け入れには先生も生徒も慣れています。円山小学校は医者や弁護士などの富裕層家庭~大企業の転勤族ファミリーが多いです。円山エリアは子どもの習い事も充実しているので、複数の習い事をしている子が多いようです。宮の森小学校は少し裕福なサラリーマン家庭が多いです。どちらも転入生には慣れている小学校なので、転校してきたからといっていじめの心配もないでしょう。教育熱心で学力も高い学区のため現地の方にも人気があります。円山小学校の給食は北海道産のものでできる限りつくるなど、食育にも力をいれています。とても人気の小学校のため生徒数が増えすぎていることが近年問題視されています。また、校区内の賃貸物件はかなり人気があり、車を所有している方は駐車場を確保できる物件探しに苦労するかもしれません。それだけ「転校生が多い小学校=円山小学校」と有名な小学校です。
■北九条小学校(北区)
「札幌」駅に近い都会の小学校です。北大関係者の子どもや転勤族の子どもが多く多国籍な傾向があり、言語や人種や宗教の違いを子どもたちが当たり前のこととして受け入れているので、方言が強い地域からの転校も気にしなくてよさそうです。転校生もかなり多く生徒も保護者も受け入れに慣れていて、ママ友づくりも比較的簡単にできるオープンな雰囲気のようです。大学関係者が多いことから教育熱心なご家庭が集まっており、1年生から中学受験を意識してか塾に通っている子も1割程度います。更には教育課程研究指定校となっているため、公立の学校でありながら市内でも特に優秀な先生が着任される傾向にあるとの噂も。特に北九条小学校では英語の独自カリキュラムをもっていたりと教育水準も高く、縦割りの交流があるため1年生~6年生まで仲がよいとも聞きます。ソーラーパネルも設置された綺麗な校舎に建て替えられたのも人気のポイント。校舎内は壁のないオープンな教室で屋内プールも設置されているそうです。羨ましい…!札幌駅近くで家賃相場が高いのが難点ですが、便利な立地でもあるので条件があえばぜひ通わせたい学校です。
■中央小学校(中央区)
東西線「バスセンター」駅を最寄とする札幌駅、大通駅、すすきの駅へも徒歩圏の街中の小学校です。円山小学校、宮の森小学校、北九条小学校に続き転校生が多いですが、2校に比べると共働きをしているご家庭がやや多い印象があります。学校自体の評判はいたって普通ですが、家賃が高いエリアなので教育熱心なご家庭が多そうです。小学校周辺の交通量が多いのがやや気になるポイントですが、事故などの話はききません。近隣には各種教室やインターナショナルな英語の学童等、習い事の選択肢がたくさんあります。大型商業施設のサッポロファクトリーやアリオ札幌へも徒歩圏なので車がなくても日常生活に困らない校区です。
■幌南・幌西・山鼻・伏見小学校(市電沿線/路面電車)
幌南小学校は教育モデル校となった教育熱が非常に高い小学校です。市電「幌南小学校前」駅から徒歩スグのところにアクロスプラザ南22条というショッピングセンターがあります。大型のダイソーや西松屋、スーパー、パン屋、飲食店、各種クリニック等、日常生活に必要な商業施設がそろっているため車がなくても生活に困ることはなさそうです。また、近隣の幌西・山鼻・伏見小学校も学力が比較的高いことで有名です。円山エリア程ではありませんがいずれの小学校も中央区に所在することから比較的裕福な家庭の子が多く、落ち着いた穏やかな雰囲気の学校へ通わせることができます。ただし市電沿線は冬になると雪深くなるため、雪に慣れていないお子様が徒歩で通学するのは少し大変かもしれません。東北や信州などの雪慣れした地域から転校されてくる方には大変おすすめの小学校です。雪に慣れていない方は自宅から学校までの距離がなるべく近い物件を選ぶと負担も少なく通えるはずです。
■資生館小学校(中央区)
札幌の中心地にある都会の小学校です。複数の小学校が合併したため校区がとても広く、芝生のグラウンド等を備えた綺麗で新しい校舎が魅力です。すすきのも近く水商売関係者の子も通うため地元民には敬遠されてきたようですが、実際に転校してきた方の声をきくと「意外にもとてもよかった」という声が多いです。イベントや勉強にまんべんなく力を入れています。校区が広いため公立なのにスクールバスがあるという点が、雪慣れしていない方には安心ポイントとか思います。最近では校区内に俗にいう「億ション」、高級タワーマンションがどんどん建設されているので、これから更に教育熱心な富裕層が増える可能性も高い学校です。
■北海道教育大学附属札幌小学校(北区)
お受験が必要になりますが、北区あいの里エリアに位置する道内唯一の国立小学校です。JR「あいの里教育大駅」地下鉄南北線「麻生」駅、東豊線「栄町」駅からスクールバスがでています。もちろん学力はとても高く、保護者も先生も何事にも積極的な方が多いです。附属中学や教育大学と連携した充実のカリキュラムを掲げ、のびのびとした環境の小学校です。札幌市内といえど中心地からは離れてしまうので、近隣に家を借りるか、電車やバスで通学するかはしっかりと検討する必要があります。
■田中学園立命館慶祥小学校(豊平区)
関西の有名私立大学を運営する、学校法人立命館と連携協定を結んでいる新しい私立小学校です。学力に特段問題がなければ学校法人立命館が運営する中高一貫の立命館慶祥中学校・高等学校へ進学ができます。豊平区なので少し中心部からは外れますが送迎バスがでているので子どもが一人で1時間電車通学するような心配もありません。マイクロソフト社が子どもたちに未来に開かれたスキルを身に付けることができる学校を認定する「Microsoft Showcase School」に日本の小学校で唯一3年連続選ばれています。
札幌の学校事情Q&A

来てびっくり!札幌の学校事情
■体操服やスクール水着、給食エプロンがない⁉
札幌の学校では体操服やスクール水着はありません。体育のある日はジャージや動きやすいパンツスタイルなどで登校し、登校時の服装で体育を行います。水着は好きなものを利用してよく、スイムウェアならラッシュガードでもフリルのついたスカートタイプでもなんでもOKの学校が多いです。プール授業は年に3~5回程度の学校が殆どなので、プライベート用と兼用できるのは嬉しいですね。また、本州では一般的な白い給食エプロンもありません。給食当番に関係なく、各々毎日好きなエプロンと三角巾を持っていくのが主流です。
■冬場のスキー授業
冬にはスキーの授業があります。意外だと思われるかもしれませんが、回数は水泳と同じ3~5回程度だそうです。道具は一式購入かシーズンレンタルがあります。購入の場合、早めに購入しないと売り切れになることも。シーズンレンタルは板やブーツなど一式を冬季の間借りっぱなしにすることができ、料金は15000円前後のショップが多いです。セカンドストリート等のリサイクルショップにも沢山中古品が並んでいます。子どもは成長が早いので、プライベートで利用されない方はシーズンレンタルかリサイクルショップで購入している方が多いです。いずれにせよいつ頃からスキーの授業がはじまるか事前にきいておくとゆとりをもって準備ができます。
■夏休み、冬休み、春休み
例年本州に比べると夏休みは1週間ほど短め、冬休みは1か月程と長めに設定されています。しかし2023年度の夏は猛暑日が続き、クーラーがない札幌の小学校では臨時休校が相次いぎました。その影響でクーラーを全ての小学校に設置するまでの緊急措置として、2024年度から夏休みを5日間延長して、その分冬休みを5日間短縮するそうです。ちなみに春休みは全国基準と同等程度の期間です。
■北海道札幌のランドセル事情
新1年生がいるご家庭ではランドセル事情も気になると思いますが、こちらは本州と同じ。ランリュックなどではなく一般的なランドセルを使用します。革はダメとかそういったこともなく、みんな思い思いに好きなランドセルを購入しています。東京に比べるとキャメルやくすみカラーのような大人びた色よりピンクや青など園児が好みそうな色を選んでいるご家庭が多いように感じます。使用期間も、高学年の男の子で身体が大きい子はリュックを背負う場合もあるそうですが、基本的には6年生まで使用する子が多いです。
冬の服装
雪が深まるとスノーウェアを着て登園します。足もとはスノーブーツや冬用の長靴に雪が入り込まないよう脚絆(きゃはん)という防水レッグウェアのようなものを身に着けます。雪用のグローブも毎日着用するため、紛失防止のためスノーウェアの首元のタグから袖口まで紐を通してぶら下げておくのが一般的です。紐は冬になると手袋コーナー付近で200円程度で購入できます。園庭や公園の遊具が冬は使えなくなるため、外遊びは基本雪遊びをするようになります。そのため園にスノーウェアやグローブなど一式を預けておく、もしくは毎日必ず着用して登園することになります。年少さんまではつなぎのようなジャンプスーツタイプのウェア、年中さんからは上下セパレートタイプを選ぶ子が多いです。余談ですが、雪解けの季節は親泣かせのドロドロウェアを持って帰ります(泣)色々試したところ「うたまろ石鹸」が1番よく泥よごれが落ちたので、よろしければお試しください。洗った後は防水スプレーも再度かけておきましょう。
子どものスノーウェア(ジャンプスーツ VS セパレート)
ジャンプスーツ型スノーウェアのメリット
- 小さな子どもも一人で着脱しやすい
- 雪にダイブOK!隙間から雪が入らない
ジャンプスーツ型スノーウェアのデメリット
- 暑い時に上着だけ脱げない
- トイレの時全部脱がないといけない
結局どちらがいいの?
筆者の経験上、年少まではジャンプスーツタイプをおすすめします。園用と自宅用2つ必要なら、少なくとも園用はジャンプスーツタイプにしましょう。肩ひもがねじれたり、ファスナーをひっかけられず不機嫌になることが容易に想像できます…笑。自分でやりたい期でもあるので、やりたいのにできず朝急かすことになっても親が大変です。年中さん以降はサイズアウトして買い替えるタイミングで、セパレートタイプへ移行しましょう。どちらもアジャスターでサイズ調整ができるので、兄弟姉妹がいない限りワンサイズ大きめを買って2年着る子が多いです。
車は必要?4駆じゃないとダメ?

札幌転勤|車があった方が良い4つのパターン
- 家族で転居する場合
- 勤務地が駅から遠い場合
- 自宅が駅から徒歩10分以上の場合
- 北海道を満喫したい場合
札幌は車があった方が断然便利です。家族で移住される場合は例え家や会社が駅から近くても、病院や習い事が徒歩圏内とは限りません。冬にはベビーカーも使えなくなるため車がないと引きこもりがちになってしまいます。また、単身でも勤務地や最寄駅が遠い場合は車を持った方が良いです。冬の雪道を歩くことは慣れていないと想像以上に時間がかかります。滑らぬよう歩くことももちろんですが、氷点下の寒さは想像以上に心身に堪えます。そしてせっかくの北海道。広い北海道を思う存分楽しむためにはやはり車は必要です。夏は長距離ドライブ、冬はウィンタースポーツを楽しみにニセコまで、ぜひ大自然が道内各地にある北海道を車とともに楽しんでください。
一方、単身で地下鉄沿線に住んでいる方は車を持たなくても問題なく生活ができます。月に数回の利用であればカーシェアやレンタカーを使った方が断然コスパが良いです。ご自身のライフスタイルや居住地に合わせて車が必要か判断しましょう。
車は4WD?FFでも大丈夫?おすすめの車種は?
こちらに来て驚いたことは意外とFFの方もいらっしゃるということです。ただし生粋の道民がほとんどで、多少滑る感覚はあるけど気にせず乗っているとのことでした。雪に埋まった時もFFだとそのままハマってしまうことがしばしば…。これから車を購入される方は、寒冷地仕様の4WD購入を強くおすすめします。
また、車種は本州に比べてスバル車が多いです。雪道は除雪がされておらず沈むところと、ブレーキが効かないくらい凍結しているところと差が激しいため、馬力や安全性能が優秀なスバル車が好まれるようです。
数年でまた転勤になるのに購入するのが勿体ないという方は、札幌赴任の間だけ個人向けカーリースの利用も検討すると良いでしょう。カーリースは契約してから納車までに早くても1ヶ月程度かかることが多いので、転勤が決まった時点で一度問い合わせだけでもしてみた方が安心かもしれません。

冬に必要な車の装備
- スタッドレスタイヤ(10月に履き替え)
- 冬用ワイパー
- スコップ(大き目のもの)
- 牽引ロープ
- スタックヘルパー(まな板で代用している方も)
- 非常用品(毛布、水、軍手等)
- JAFへの加入
札幌の冬はとても早く、10月下旬には雪が降り始めるため10月上旬~中旬までには夏タイヤからスタッドレスタイヤに履き替えます。業者に頼む場合はかなり混みあうので早めに手配をしないと初雪に間に合わなくなるのでご注意ください。また、除雪が間に合っていない道路では埋まることもあるので、牽引できるロープなども常時車に乗せておく必要があります。非常用品も助けが必要な場合に使用する場合があるので乗せておくと安心です。そしてJAFへは必ず加入した方が良いです。しばらく車に乗っていないだけで簡単にバッテリーがあがってしまうのが北海道の冬です。JAFへ直接加入してもいいですが、自動車保険やクレジットカードに無料付帯されている場合もあるのでそちらを検討する方がお得でしょう。
孤独とは無縁の札幌生活

札幌の方はみなさんとても明るく社交的。家は決まったけど馴染めるかな?戻りたくならないかな?という不安があるかと思いますが、全く問題ありません!びっくりするくらい声も掛けてもらえますし、すぐにお友達もできると思います。ぜひみなさんの札幌生活が充実したものになるように応援しています。一緒に転勤族を楽しみましょう!